【2026年版】食費は約10年前より月2.2万円増?家計調査で「本当に痛い値上げ」を調べてみた

暮らし

「最近、スーパーで1万円使っても、前ほど買えない気がする。」

そんな感覚はありませんか?

米、卵、コーヒー、お菓子。

身近な食品の値上がりが続いています。

ただ、ニュースでよく見る「前年比○%上昇」という数字だけでは、実際に家計から出ていくお金がどれくらい増えているのかは分かりにくいものです。

そこで今回は、総務省「家計調査」の二人以上の世帯について、2016年と2025年の食料支出を比較してみました。

すると、かなり大きな差がありました。

2016年の食料支出は月平均72,934円。

2025年は月平均94,895円です。

差額は、

月21,961円。

単純に12か月分へ換算すると、

年間263,532円の差

になります。

もちろん、これは「同じ家庭が同じ食品を買い続けたら26万円値上がりした」という意味ではありません。

世帯人数や年齢、買うもの、外食の利用状況なども10年間で変化しています。

それでも、実際の家計から食料に支出されている金額がどのように変わったのかを見ると、「最近、食費が高くなった」と感じる背景がかなり見えてきました。

結論|食料支出は10年前より月約2.2万円増えていた

まず、今回調べた結果です。

項目2016年2025年月額差
食料全体72,934円94,895円+21,961円
穀類6,181円8,808円+2,627円
魚介類6,275円6,293円+18円
肉類7,235円8,520円+1,285円
乳卵類3,793円4,612円+819円
野菜・海藻8,895円9,715円+820円
果物2,842円3,729円+887円
油脂・調味料3,466円4,221円+755円
菓子類5,453円9,211円+3,758円
調理食品9,494円13,580円+4,086円
飲料4,238円5,859円+1,621円
酒類3,120円3,784円+664円
外食11,942円16,563円+4,621円

※総務省「家計調査」の二人以上の世帯の月平均額を比較。金額は名目額です。

食料全体では、

72,934円 → 94,895円。

増加率を計算すると、

約30.1%増

です。

さらに月21,961円の差を12か月に換算すると、

21,961円 × 12か月 = 263,532円

となります。

ここで重要なのは、この約26万円をすべて「食品価格の値上げ分」と考えないことです。

家計調査はそれぞれの年に調査された世帯の平均です。世帯構成や食生活、購入する商品の内容なども変化しています。

そのためこの記事では、

「10年間で食品価格が26万円上がった」ではなく、「二人以上世帯が実際に食料へ支出した平均額には、単純年換算で約26万円の差がある」

と考えます。

10年間で特に支出額が増えたのは何?

食料全体だけでは、何が家計に効いているのか分かりません。

そこで2016年と2025年の月平均額の差を計算しました。

差が大きかったものを並べると、

1位 外食 +4,621円/月

2位 調理食品 +4,086円/月

3位 菓子類 +3,758円/月

4位 穀類 +2,627円/月

5位 飲料 +1,621円/月

でした。

ここが今回調べて一番興味深かったところです。

ニュースでは「米が○%上がった」「卵が○%上がった」と個別商品の値上がりが目立ちます。

しかし家計全体を見ると、外食や調理食品、菓子類なども大きな金額になっています。

つまり、

「一番値上がりした食品」と「家計から出ていく金額が大きく増えた項目」は別

ということです。

外食|月4,621円増。年間換算では約5.5万円差

今回、月額の差が最も大きかったのは外食です。

2016年は月11,942円。

2025年は月16,563円。

差額は、

月4,621円。

単純に年間換算すると、

4,621円 × 12か月 = 55,452円

です。

もちろん、外食価格の上昇だけが原因とは限りません。

外食する回数や利用する店、世帯構成なども影響します。

ただ、「食費を見直す」というとスーパーの商品価格ばかり見がちですが、家計全体で考えるなら外食も無視できない金額です。

調理食品|月4,086円増。年間約4.9万円差

次に大きかったのが調理食品です。

2016年は月9,494円。

2025年は月13,580円。

差額は、

月4,086円。

年間換算すると、

4,086円 × 12か月 = 49,032円

です。

総菜や弁当などは、忙しい日の食事を助けてくれる便利な存在です。

そのため単純に「買わなければいい」とは思いません。

ただ、家計への影響を見るなら、

「スーパーで食材をいくら買ったか」

だけではなく、

総菜・弁当なども含めて食費を見る

ことが重要だと分かります。

菓子類|月5,453円→9,211円

さらに目立ったのが菓子類です。

2016年は月5,453円。

2025年は月9,211円。

差額は、

月3,758円。

単純年間換算では、

45,096円の差

になります。

増加率を計算すると約68.9%です。

ただし、これも「同じお菓子が68.9%値上げされた」という意味ではありません。

購入する商品や量などを含む支出額そのものの変化です。

それでも、1回数百円のお菓子は家計への影響が見えにくいだけに、月単位・年単位で見る価値があります。

穀類|米の値上がりも家計に効く

穀類も大きく増えています。

2016年は月6,181円。

2025年は月8,808円。

差額は、

月2,627円。

年間換算すると、

31,524円の差

です。

2025年には米価格の上昇も大きな話題になりました。

米のような主食が家計に響きやすい理由は、単に値上がり率が高いからだけではありません。

米を主食にしている家庭なら、

「高くなったから今月は買わない」

という選択がしにくいからです。

値上がり幅 × 購入量 × 購入回数

で考えると、頻繁に購入する食品ほど家計への影響が積み重なります。

飲料|1回の金額は小さくても年間では積み重なる

飲料は、

2016年 4,238円
2025年 5,859円

でした。

差額は月1,621円。

年間換算では、

19,452円の差

です。

飲料も1回の買い物では数百円程度のことが多く、家計への影響を感じにくい項目です。

しかし、

毎朝飲むコーヒー
毎日買うお茶
家族で飲むジュース

など、購入回数が多ければ年間では大きな金額になります。

逆に、ほとんど変わっていない項目もあった

今回の比較では、すべての項目が同じように増えていたわけではありません。

特に魚介類は、

2016年 6,275円
2025年 6,293円

で、

差はわずか月18円でした。

ここも重要です。

「最近は何でも高い」

と感じますが、10年前の家計支出と比べても、すべての項目が一律に増えているわけではありません。

食生活や購入量の変化も含めて、項目ごとの差はかなり大きくなっています。

直近ではコーヒー・米・チョコ・卵の価格上昇が目立つ

10年間の家計支出とは別に、直近の物価も確認しました。

総務省の消費者物価指数によると、2025年12月の前年同月比では、

・コーヒー豆 +47.8%
・うるち米(コシヒカリを除く) +34.3%
・チョコレート +25.8%
・鶏卵 +12.6%

となっています。

ここで注意したいのは、

「+47.8%だからコーヒーが一番家計に痛い」とは限らない

ことです。

コーヒーを飲まない家庭なら影響はほぼありません。

一方で、卵の上昇率がコーヒーより低くても、毎週何パックも購入する家庭なら負担は積み重なります。

家計への影響を見るなら、

値上がり率だけでなく「自分がどれだけ買うか」まで考える必要があります。

値上がり率より「年間いくら増えるか」を見る

例えば、以前より1回の買い物が300円高くなったとします。

1回300円なら、それほど大きく感じないかもしれません。

でも毎週なら、

300円 × 52週 = 年間15,600円

です。

毎週500円なら、

500円 × 52週 = 年間26,000円。

毎週1,000円なら、

1,000円 × 52週 = 年間52,000円。

物価高が家計に効くのは、こうした小さな差額を何度も支払うからです。

だから私は、

【値上がり幅 × 購入量 × 購入回数】

で考えるのが分かりやすいと思います。

2025年は食費が増えたのに「実質では減少」している

もう一つ気になった数字があります。

2025年の二人以上世帯の食料支出は月94,895円で、前年より名目では5.5%増加しました。

ところが、物価変動の影響を除いた実質では1.2%減少しています。

つまり、

支払った金額は増えているのに、物価上昇を考慮すると実質的な食料への支出は減っている

ということです。

2025年の消費支出全体は月314,001円。

勤労者世帯の実収入も名目では増加しましたが、物価変動を考慮した実質では減少しています。

「支出額は増えているのに、生活が豊かになった感じがしない」

という状況を考えるうえで、かなり象徴的な数字だと思います。

家計を見直すなら「値上がり率1位」からではない

では、実際にどこから食費を見直せばいいのでしょうか。

今回のデータを見て、私は「一番値上がりした食品を我慢する」必要はないと思いました。

先に確認したいのは、

・毎週買っている
・毎月必ず買っている
・家族全員が食べる
・1回の購入金額が大きい
・代替商品を選びやすい

という食品です。

例えば米なら、5kgの価格だけではなく1kgあたりで比較する。

パスタやツナ缶などはPB商品も比較する。

飲料なら、毎回コンビニで買う場合とスーパーでまとめて買う場合を比べる。

数円安い商品を探して何軒ものスーパーを回るより、

購入回数が多く、年間支出が大きいものを少し安くする

方が家計への効果は大きくなりやすいです。

まとめ|10年前より食料支出は月約2.2万円増えていた

今回、総務省「家計調査」を使って、二人以上世帯の2016年と2025年の食料支出を比較しました。

食料全体では、

2016年 月72,934円
2025年 月94,895円

でした。

差は、

月21,961円。

単純年間換算では、

263,532円の差です。

特に月額差が大きかったのは、

1位 外食 +4,621円
2位 調理食品 +4,086円
3位 菓子類 +3,758円
4位 穀類 +2,627円
5位 飲料 +1,621円

でした。

一方、魚介類は月18円差にとどまっています。

ここから分かるのは、

「何でも同じように高くなった」わけではない

ということです。

そして、

「一番値上がりした食品=一番家計に痛い食品」でもありません。

大切なのは、

【値上がり幅 × 購入量 × 購入回数】

で自分の家計を見ること。

「○○が30%値上がりした」というニュースを見るだけでなく、

「うちはこれを年間何回買っている?」

まで考えると、本当に見直した方がいい支出が見えてきます。

今回10年前のデータまで調べてみて、食費を節約するときほど、数円の安さを追いかけるのではなく、年間で大きな金額になるものから見ることが重要だと感じました。

参考資料

・総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)平成28年(2016年)」

・総務省統計局「家計調査 2025年(令和7年)平均」

・総務省統計局「消費者物価指数」

※2016年と2025年の比較は、総務省「家計調査」の二人以上の世帯における月平均支出額を使用しています。

※両年では平均世帯人員、世帯主年齢、購入量、食生活などの条件が同一ではありません。差額は純粋な「値上げ額」を示すものではなく、各年の平均的な食料支出の差です。

※年間差額は月平均額の差を12倍した単純換算です。

※消費者物価指数の前年同月比と家計調査の支出額は性質の異なる統計です。価格上昇率と家計支出額を同じものとして扱わないよう区別して掲載しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました